恐怖症、のようなもの

どこもかしこも混雑するシーズン。
道路も車中も店内も人でごったがえし、すし詰めあるいは芋洗いといった状況を呈している。都会の人混みが大好きな人も世の中には多いけれど私はそういう場所へ行くのが「嫌い」を通り越して「怖い」のだ。
たまに、わけもなく心臓ばくばくになって冷や汗と息苦しさと吐き気に悩まされるから。プチパニックがいつ起こるか自分でも分からず、しかもここ数年でますます頻度が上がってきたみたい。
最初にぎゅーっと押しつぶされるような感覚が襲ってくる。身動きとれない、逃げ場がない!みたいな恐怖感にかられ、そこに蒸し暑さが加わるとてきめんに呼吸困難に。
出先でこうなると、ほんと困ってしまう。でも、でかけるのやだなーって人に言ってもあんまり本気にしてくれないのがつらい。説明もしにくいし。近場で広々としてて人の少なめなとこならまったく平気だし。
……書いててちょっと泣きたくなったよ。
これまでヤバかった場所はまず、通勤ラッシュの満員電車。極限まで乗客を詰め込んだバスの、とくに後部座席。話題作封切り直後、観客いっぱいの映画館。渋滞の列に巻き込まれ、前後をトラックで挟まれた車の中(しかも運転中だ)。乗員満載のエレベーター。等々。
藤沢周平がエッセイ『ふるさとへ廻る六部は』のなかで同じような症状について書いてたなあとか、それともこれはパニック症候群というものだろうかとかぼんやり素人判断しつつ、人混みにはなるべく近寄らないという方向で毎日を過ごしている。
もうコミケに行くのなんかはとうてい無理だねぇ。夢路行さんのサークルとか、行きたかったんだけども。はぁ。