読了本
- 作者: 松崎有理
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/10/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マニアックなツボをついてくるなあ! 11本のフィクション論文が秀逸で、引用文献を含めすみずみまで笑いが潜んでいる。でも一般の人にはネタが分かりにくいかもね……Natureの姉妹誌の増殖っぷりとか、統計ソフトのバージョンがどんどんマイナスになっていくのとか。『下度戦記1 はげとのたたかい』に至ってはもう、電車の中で読んでいたんだけど、ニヤける顔を引き締めるのに苦労した。これ、局地的に人気が小爆発するタイプの作品かもよ。それにしても“Get me off Your Fucking Mailing List”にはびっくり!
読了本
櫻子さんの足下には死体が埋まっている わたしのおうちはどこですか (角川文庫)
- 作者: 太田紫織,鉄雄
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/10/25
- メディア: 文庫
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シリーズ13作目。2番目のカボチャのパート・シュクレの話は日常の謎っぽくて面白かった。背景に花房の影がチラチラしているような気がしなければ、だけど。能天気なグルメ描写を陰らせる不穏な空気がこの作品の魅力とはいえ、そろそろじらしが耐え難くなってきた。が、やっと進展あるのか? もうずっと直江を疑ってるんだけど……。
読了本
- 作者: 小路幸也
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2018/04/26
- メディア: 単行本
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シリーズ第13弾。今回も涙あり笑いありで面白かったなぁ。うまいこと収まるべきところに収まると満足度が高い。キャラの中では藤島さんが特に好きなんだけど、あっちこっちで藤島さんがイジられるのが楽しくて。髪切ってかっこよかろ?と自慢したら若者におっさん臭いとか言われるのも、最終話での変態扱いふたたびも、ヒドいんだけど結局はLOVEだよね〜。いつか藤島さんにも春がめっちゃ来ますように! 花陽の合格発表で思わず抱きつきにいってマードックに弾かれるおばあちゃん(未成仏)も可愛いかった。
読了本
- 作者: 石川宏千花
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: 文庫
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- 作者: 石川宏千花
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/04/20
- メディア: 文庫
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病んでた少年・和久田君。異世界行っても相変わらず痛いままだった。元の世界でも逃げ出す方法を間違ってたが、こちらに来たらもはや逃げ出そうとすらしていない。文乃の怒りも他人事で、どうしたら彼の心は動くのか。困ったときの野依頼みと行きたいところだが、いまは行方不明らしい。何があったか『少年Nの長い長い旅』のほうで描かれるのかな? ……こっちの世界に来て苦労しなかった子はいないのだが、二葉のはけっこうキツイ。
読了本
緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ (角川文庫)
- 作者: 麻見和史
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/01/25
- メディア: 文庫
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〈捜査一課 文書解読班〉ができる前の話。文字フェチ所轄巡査部長の鳴海と、叩き上げ刑事の国木田がひょんなことからコンビを組むことに。文字の謎はおどろおどろしい割に……でも遺された文書の意味が分かってくるくだりはスリリングだった。にしても、げに恐ろしきはSE業界。ある登場人物が主人公たちを「もっとロジカルに考えられないのか」となじる場面があるんだけど、当の本人が心神喪失状態、みたいな。ロジカルをつきつめると心が失われてしまんだろうか。そうではないはず。
読了本
- 作者: ダヴィドラーゲルクランツ,ヘレンハルメ美穂,久山葉子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: ダヴィドラーゲルクランツ,ヘレンハルメ美穂,久山葉子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/12/19
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ミステリだから当然といえば当然だが、殺人事件が起こるわけですよ。で、フラグがびしばし立った通りに人が殺されて、がっくりしてしまったのだけど。でも最後まで読むと、安易にスリルを煽るだけの犬死になんかじゃなくて、ちゃんと意味のある死だったことが分かる。これは現実じゃなくて小説なのだから、死にゆく人も残された人も死に意味を見出すことが許されていい、と思う。にしてもいまいましい名探偵カッレ!(笑) 北欧ミステリが普及するとともに、北欧の恋愛観にもカルチャーショックを覚える今日この頃。