読了本

世界の辺境とハードボイルド室町時代高野秀行☓清水克行
中世の日本と現代のソマリランドのここが似ている、ここは似てないとえんえん対談するなかで現代日本の本質もあぶりだされていく。ぜんぜん堅苦しくなくて、ときどき噴き出しちゃうくらい面白かった。清水さんはタイムスクープハンターの時代考証もされてた人だそうで。考え方の柔らかい人なんですね。むしろ高野さんのほうが学術肌な感じさえしたよ。お二人の他の著作も読んでみようかな。

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 狼の時間/太田紫織
シリーズ9作目。愛犬を亡くしたばかりだから、序盤は辛かったな。感情移入しちゃって。「僕の魂の欠片を持って、彼女は逝った。僕の心には、ぽっかり穴が穿たれたままだ。」とかさあ、あれっなんで私が常ひごろ思ってることが本に書いてあるの? みたいな。しかし花房は少年を操っていったい何がしたいのか……。内海の騒がしさでちょっとお口直し。