読了本

眩

眩(くらら)/朝井まかて
葛飾北斎の娘、お栄の生涯を描く。こないだ『百日紅』がアニメ映画化したけど(まだ観てない)、たぶんずいぶん違う話になっているんじゃないかなと思う。リアルだけど、ふつうじゃない女絵師の心の動きが面白い。彼女のありようを理解できない、受け入れられない人も多いなかで、縛り続けられることなくすいと我が道を行くお栄の描写は、朝井さんならではの軽やかさ。北斎やお栄が最後まで悩まされた“悪魔”って史実なのかな?