読了本

下鴨アンティーク 祖母の恋文 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 祖母の恋文 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 祖母の恋文/白川紺子
シリーズ3作目。この物語は、優しく叙情的でありながらも、いわゆる「いい人」ばかりではないところがよいなと思う。狭量だったり底が知れなかったり根っからの悪人だったりと、善良の度合いはさまざまだけど。だからこそ美しく、尊く、かけがえのないものが際立つ。「真夜中のカンパニュラ」も徐々に明らかになる真実が恐ろしかったが「山滴る」の春野がまた……。真帆視点の話は鹿乃視点のとはまたちょっと雰囲気が違ってて面白いな。「カンパニュラ」は鹿乃が関わるんだとずいぶん違うものになっただろうね。にしても今回は慧ちゃんの影がちょっと薄かった。けど、何やら秘密の一端もかいまみえたような?

櫻子さんの足下には死体が埋まっている はじまりの音/太田紫織
シリーズ8作目。……から読んでしまったよ。最近のシリーズものは巻数つけてくんないからさぁ。まあ細かいところ(花房とやらを細かいとは言えんだろうが)は分からないものの、アニメ版はちょこっとだけ観てたから。櫻子さんが探偵で少年がワトソンの謎解きものと思って読むぶんには普通に楽しめた。文章きれいだし。食べ物がやたらめったら美味しそうだし。ワンコはかわいいし。北海道でっかいどうだし。なので最初から読もっと。