読了本

お江戸ありんす草紙 瓜ふたつ/七瀬晶
吉原から逃げ出した少女の運命は予想外の方向に転がっていく。おいちはいつまで廓言葉使ってるんだとか、おたかは占い師信用しすぎだろとかツッコミ入れつつも、何だか妙に面白くてぐいぐい読んだ。助兵衛がただのスケベじゃなくて戦慄……。蔵様っていったい何者なんだろ。色々と消化しきれてない部分が残っているが(なんで殿様に真実を明かさないの?)、終わり方からするとまだ話は続くんだね。

家政婦は名探偵 (創元推理文庫)

家政婦は名探偵 (創元推理文庫)

家政婦は名探偵/エミリー・ブライトウェル著、田辺千幸訳
ご主人さま大好きな使用人たちが、手柄を立ててもらおうと捜査を手助け……どころか、めっちゃ真相に誘導しまくるんだけど、本人はそれにまったく気づいてないという。もういっそJ夫人自身が探偵になればいいのに。でもヴィクトリア朝じゃそれはありえない、だからこそのシチュエーションが苦しいながらも面白かった。警部補が家でまったり寛いでるシーンが好き。

素浪人半四郎百鬼夜行(四) 怨鬼の執 (講談社文庫)

素浪人半四郎百鬼夜行(四) 怨鬼の執 (講談社文庫)

素浪人半四郎百鬼夜行 4 怨鬼の執/芝村凉也
時間軸は3巻の後だが、物語的にはエピソードゼロの続き。大婆がまたいつものようにアタマわるそーな悪役で、また話がグダグダするのかと思いきや、もの凄くぶっとんだ展開になってびっくり! 主人公あんまり役に立ってなかったけど、「氷姫」では別方向からアプローチしててしんみり面白かった。主人公が侍だからって必ずしもチャンバラ入れなくてもいい。