読了本

誰でもない彼の秘密

誰でもない彼の秘密

誰でもない彼の秘密/マイケラ・マッコール著、小林浩子訳
実在の女流詩人の少女時代がミステリに。素人探偵が事件に首を突っ込むのってリアリティに欠けることがたまにある。野次馬根性やせんさく好きが鼻についたり。でもこの物語にはそういう「なんだかなー」感がなくて、ミスター・ノーバディのために何かしてあげたいというエミリーの気持ちにしみじみ共感できた。最初はそっくりにみえたヘンリーとの差がじわじわ明らかになっていくのがほろ苦くも面白かったし。表紙イラストは作中に登場した動植物たち。インディアンパイプはないようだったから画像をググってみた。少女探偵シリーズの続巻も翻訳されるといいなあ。