読了本

いとま申して―『童話』の人びと

いとま申して―『童話』の人びと

いとま申して 『童話』の人びと/北村薫
北村さんのお父さんの若かりし時分の日記をもとに、さまざまな文学作品なども織り込みながら“時代”を描き出す。中学の頃から創作への憧れを持ち続けている「父」の青さが味わい深い。今も昔も中二は中二なんだな……。慶応の学生になってからは同人仲間と童話を書いたりしていたんだけど、だんだん苦痛になってきて、これからは学問を深めようと思う。そして運命的な出会いが。折口信夫とすれ違うくだりはちょっとゾクッと来た。これは続編も読まないと。