読了本

純喫茶「一服堂」の四季

純喫茶「一服堂」の四季

純喫茶「一服堂」の四季/東川篤哉
茶店の女主人が話を聞いただけで事件の謎を解く。“自分の店の珈琲を貶めながら他人の推理をバカにする”というキレ芸が光るヨリ子は、これ以上ないくらいの「安楽椅子探偵」なのだった。バカミスすれすれな気もするが、ユーモアミステリとしては結構面白かった。最初から美味いコーヒー出せよとの読者のツッコミ待ちなんだろう。終盤はトリックも決まってたし。最近カバーも仕掛けのうちっていうの多いね。しかし冬の事件、きったないなー(笑)。匂いでバレないか?

夫婦からくり 六尺文治捕物控

夫婦からくり 六尺文治捕物控

夫婦からくり 六尺文治捕物控/中島要
あれっ、続きものだったわ。しまった……これまでのあらすじは説明されるから読むのに支障はないけど、オチを知ってしまった状態で前の巻を読むのもなあ。でも読むけど。序盤はゆっくりな展開で、中盤でスピードアップ、終盤は一気に真相が明らかになる。「夫婦からくり」というサブタイは意外と深かった。朴念仁の文治とはねっかえりのお加代の仲が徐々にしっくりしていくのは面白かったが、母のお仙がいなかったらお加世の性格のキツさにちょっと引いてたかもだ。