読了本
- 作者: 加納朋子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/10/14
- メディア: 単行本
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日常の謎的なミステリ風味のある短編集。面白かった。これを言ったらネタバレになるかもだが、裏(というほどでもないか)テーマは「病気」だろうか。まったく健康な、「ふつう」の人とは違う体の状態。その症状は真実を覆い隠し、話をややこしくする。病気の鑑別診断は探偵が謎を推理するのに似ているね、だからNHKの「総合診療医ドクターG」とかも好きなんだよな。この本では手遅れになる前に“患者”が救われるのがいい。でも助けるのは医者ではないから、医療ミステリっぽさはほとんどない。兎野の若奥さんはコミカルで良かった。