読了本

「禍いの荷を負う男」亭の殺人 (文春文庫)

「禍いの荷を負う男」亭の殺人 (文春文庫)

「禍いの荷を負う男」亭の殺人/マーサ・グライムズ著、山本俊子訳
“元祖コージー・ミステリ”だそうな。確かにセント・メアリ・ミードでピーター卿が活躍するみたいなお話で面白かった。アガサ叔母さん笑えるし、メルローズの皮肉は気が利いてるし、ダブル兄妹とたわむれるジュリー可愛いし。1985年に刊行された文庫の新装版だからか、やや訳語が古いかなと感じる部分もあったけど(ホモってもう使わないよね)、気になるほどではない。というかジュリー警部とメルローズがコンビを組むなら続きもどんどん出してほしい! コージーの中でもブロマンス寄りなのはいいねえ。冒頭でちょこっとだけ出てきたミンディのことはすっかり忘れていたけど、その消息がラストの手紙で伝えられたのはよい“おまけ”だった。縁があったんだな。