読了本

ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜/櫛木理宇
シリーズ第6弾。今回も面白かった。恋愛方面は相変わらず進展しないうえ、浩太が足を引っ張ろうとするのでイラッときたが(笑)、怪異方面は手が込んでてなかなかの怖さ。基本、ホンマモンの怪異に遭っても退魔的展開はなくて、引越しバイトの話みたいに逃げるか避けるかなんだけど、そこが実話怪談っぽくていい。車で拾ってきちゃった話では珍しく部長の活躍により除霊的解決をみてて、さらに歴史の暗部が絡んでるのが面白かった。旅館の女将の振る舞いはこの作家らしい田舎的厭らしさが出ててよかったし、白の手も意外な結末で藍のアネゴっぷりも見れてこれまたよかった。

刃風閃く-返り忠兵衛 江戸見聞(14) (双葉文庫)

刃風閃く-返り忠兵衛 江戸見聞(14) (双葉文庫)

刃風閃く 返り忠兵衛 江戸見聞14/芝村凉也
定海藩、絶賛人材枯渇中。そして忠兵衛がマジで朴念仁。紗智は超めんどくさい女になってるし。これで鬼六がいつまでものさばってたら生コンなみの膠着状態だったが、神原がやっと「怜悧」という形容詞に見合う動きをしてくれた。なんで最初からこうじゃなかったのかと問い詰めたい。でも島の母娘や紗智への処遇は人間味のあるところを見せたというより機械的に義理を果たしただけなのかも。神原ってホントわからない。紗智が神原とくっついて定海のために働くとかいう超展開もアリかなと一瞬思ったが、よく分からんうちに元の鞘におさまったらしい。バカップル……。