読了本

狂書伝

狂書伝

狂書伝/勝山海百合
面白かった。でもちょっと変わった文章だ。群像劇っぽいのだけど個々の繋がりや境界がわりとあいまいで、やや面食らう。でもそこが後で効いて来たりするんだよな〜。忘れたころにギョッとさせるのを計算してやってない感じが中国・明時代の不思議譚としてはふさわしかったが、他の作品もこんな感じなのかしら。勧善懲悪的な話になるのかと思っていたら結構ゆるかったりとか、お嬢さまが賢いのか夢見がちフワフワ娘なのか分かんないところとか、この人にしか書けない世界だなあと思う。嬢信癖って今で言ったら百合萌えか? 他の作品も読んでみよう。

おどろきの東京縄文人 (世の中への扉)

おどろきの東京縄文人 (世の中への扉)

おどろきの東京縄文人/瀧井宏臣
2012年、新宿の工事現場で発見された大量の人骨はなんと縄文時代のものだった。〈世の中への扉〉という小学生向けノンフィクションシリーズの1冊だが、わくわくドキドキな世界だった。歴史好きな大人の心をもくすぐる展開なうえ、小学生も興味を持てそうな小ネタがたくさん仕込んである。プロジェクトにかかわった人々のことも楽しく魅力的に描かれてる。このライターさん巧いなぁ。復顔はぜひカラーで載せてほしかった……!

はじめての土偶

はじめての土偶

はじめての土偶/武藤康弘監修、譽田亜紀子取材・文
読んで楽しめる、おもしろい切り口の図鑑。しっかしいろんな形があるねぇ〜。顔がハート型のやつ、シンプルで昔から好きなんだよな。土偶は性器などから女性の像が多いとみられるようだけど、逆に男性とはっきり分かるのは少ないのかな? 人物像は病気快癒祈願などで損壊するために作られたマジックアイテムなんだとして、動物はなんなんだろね。トーテム?