読了本

太陽の石

太陽の石／乾石智子
こんな牧歌的な表紙なのに、中身は予想以上にどろどろと真っ黒だった。しかも魔道師きょうだいの大喧嘩に国と民が巻き込まれるのだから「なーかーよーく！！」と言いたくなった。ナハティに巣食ったものが『魔導師の月』の〈暗樹〉の元になったのかと思ってたんだが、逆にずーっと時代のくだる話なのかな？　にしてはより神話じみていたが。うーん、やっぱり時系列がこんがらかるっ。しかも最初のうちデイサンダーとライサンダーを混同してて、なおさら訳の分からないことに……。普通の人間であるネアリイがこんなとこについてきて無事に済むのかと危惧していたが、風伯を大人にし、末っ子を闇に染めるためには創作の都合上しょうがなかったのかな。