読了本
- 作者: 安澄加奈
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2014/05/07
- メディア: 単行本
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修学旅行で京都に来ていた高校生が源平合戦のさなかにタイムスリップ。序盤は主人公格の少年が無反応・無感動すぎて低空飛行状態だったが、遠矢が出てくるあたりから徐々に面白くなってきた。3人も主人公格がいると話がごちゃごちゃするなぁ、と思ってたが読み進むうちに「いや、やっぱ3人とも必要」と納得。歴史ものであり、少年少女の成長物語でもあった。中盤で華月がショックを受けるくだりとか、やはり現代人にはゆずれない感覚だし、男の子たちも容易く順応しないのはジュブナイルものとして良いと思った。にしてもタイムスリップの理由はちょっと弱く、美弥のこともおあずけなので終盤はちょっと食い足りない。前作の『いまはむかし』asin:459112617Xでもそうだったので「えっ、こんなとこで終わり?」と思わせる展開は作者の定番なのかも。