読了本
- 作者: 宇江佐真理
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/10/22
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
シリーズ2作目。おおう、ブラック宇江佐さんがちょっと顔を出しているかもだ。生きていくってしんどいよなあ……と思わずしんみり辛い気持ちになってしまう展開が続くなか、ラストでかなり救われた。続きが楽しみだが、なんといっても宇江佐さんだから油断はできない。192頁の喜十のセリフ、男の悋気も相当凄いのくだりは昨日読んだ『かりんとう侍』とどんぴしゃなので驚いた。こういうのもシンクロニシティと言うのかしら。「こぎん」の怪談色もちょっと怖くてよかった。
半七捕物帳 年代版5: 謎深き幕末江戸の事件――腕を組む半七
- 作者: 岡本綺堂
- 出版社/メーカー: まどか出版
- 発売日: 2013/09/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
この巻には十編を収録。明治維新まであとすこし、半七はいつまで捕物を行っていたんだろうな。それはともあれ、まあ複雑な事件が次から次へと起こること。でもやっぱり捕物帳って、現代の刑事ものとはまた違った面白さがある。なりゆきで犯罪を起こしてしまったのよりも、愛憎うずまく計画犯罪は凄みがあって引き込まれるが、それを半七が洒脱に語るので胃もたれしないのがいい。