読了本

ナモナキラクエン

ナモナキラクエン

ナモナキラクエン/小路幸也
それぞれ母の違う4人きょうだい、山・紫・水・明。父が急死したため、遺言に従い離婚した母たちに知らせに行くが……。事情は匂わせるだけで最後まではっきりとはさせないんだけど、事実を白日の下に晒したところで毒を振りまくだけでなんの益にもならないのだろう。だから彼らが察することができないうちは知らないままで、というのは正しいと思う。ただ読者には、志郎と母親たちがどんな会話をしたのか、どんな気持ちでいたのかを伝聞じゃなく直接見せてもよかったんじゃないかなと思った。