読了本
- 作者: 初野晴
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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初野さんってこういうのも書くんだな。面白かった。ハルチカシリーズとはずいぶん違うね。読んでる間ぐずぐず泣きっぱなしだった。わたしゃ幽霊よりもやっぱり人間がいちばん怖いよ。人間も動物のうちなのにさ……。動物機械論は確かにナンセンス、しかし死者を悼んで墓を作るのも、死後に弔ってもらいたいと思うのも人間だけじゃなかろうか? その境界を踏み越えてしまったがゆえに悲劇となるわけで。墓を作らぬ動物を葬る霊園は、生きている人間の魂の救済のためにこそ存在するのだと思う。引き換えにしなければならない一番大切なものとは、悲しみの源泉となる亡き者との思い出の品なのだから。
- 作者: 木内昇
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: 単行本
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エッセイ集。木内さんは先月の「本の雑誌」の記事を読むまでずっと男性だと思っていた。エッセイでも(失礼だが)あまり女っぽくない。生真面目で、さばけたお人柄のようだ。ときおりひらめくユーモアが楽しい。それにしても「ハンカチの刺繍の隙間から異世界に迷い込む話や、足指の股に棲む生命体の話」ってめちゃめちゃ面白そう。お母さんに軌道修正されなかったらSFファンタジーの世界で活躍してたかもしれないね。