読了本
- 作者: 富樫倫太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/02/23
- メディア: 文庫
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- 作者: 富樫倫太郎
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またしても夜更かし&イッキ読み。だってすっごく面白いんだもん。この2冊は実質、第3部だ。主役が吉左衛門から百助の息子・万吉へと交代、幼いながらも気骨のある万吉がふたたび底辺から坂をのぼり始める。「堂島物語」はあくまで少年の成長を描くジュブナイルなのだねえ。文庫版の可愛い表紙は伊達じゃない。経済ジュブナイル時代小説、新鮮だよな〜。とはいえ万吉は出自や育ちからしても、もっと翳があったり歪んだところのあるキャラであってよかった気がする。そんでその翳や歪みが人との出会いや仕事への情熱によって昇華され払拭されていくところが見たかった……のだけれど、徐々に吉佐のたどってきた道とそんなに変わらなくなっていってしまったのはちょっともったいなかったかも。まあそれでもめっちゃ波乱万丈で思いっきりハラハラさせられたから文句はないんだけどね。全6巻って話だったけどぜんぜん終わりそうじゃないし、もしかしたら追加で続きが書かれることになったんだったりして、なんて思ってたらやっぱり無情なほどそっけなく「完」の文字が。ぐはっ、これからってところで終わりとは殺生な! 続編希望〜!!