読了本

神無の恋風邪-湯屋のお助け人(5) (双葉文庫)

神無の恋風邪-湯屋のお助け人(5) (双葉文庫)

神無の恋風 湯屋のお助け人5/千野隆司
今回、三樹之助の追う事件は展開がよく練られていて、さらに志保との関係も大きく変わりはじめていて読みごたえがあった。許嫁の死について初めて詳しく語られたのにはずいぶん引っ張ったなーと思いつつも、これを読者に明らかにするときは志保に聞かせるときにしようとの心積もりが作者にあったのかも、と納得したり。志保の態度の軟化に説得力が出るもんね。ていうか「高慢で冷たい女」というのが仮面だったのかなぁ。そりゃ入り婿候補に逃げられたら意地にもなるし反発心も起こるよ、志保くらい気が強ければなおさら。前の婿をいびり出したことから「身勝手で嫌味な女」という先入観があったけど、そもそもこの逸話には志保を知れば知るほど違和感があって。子どもたちは懐いてるし、お半もそんなに悪いやつじゃないし。かといって前夫があることないこと嘘ついてたような感じでもなくて……。本当のところはどうなのかな? この“謎”が明らかになるときが超楽しみ。次巻で登場するはずの志保の父親にも期待大! ところでamazonはタイトルの誤変換を何とかしてくださーい。