読了本

幸福な生活

幸福な生活

幸福な生活/百田尚樹
1編が15ページ程の短い話の集合体。本のタイトルは最後の短編から取られているが、どの話も“幸福な生活”はうわべだけの見せかけだったという共通点があり、いずれもページをまたいだラスト一行でオチがつく仕掛け。鮮やかなのもあれば、いまひとつなのもあるけれど、全体の雰囲気はかなりブラックかつシニカル。個人的には笑えないの(病気ネタとか……)よりちょっと笑える余地があるやつがよかった。「ママの魅力」とか「深夜の乗客」とか。まあ一番インパクトがあったのは「夜の訪問者」だけどさ。こえーよ。