読了本

カエルの歌姫

カエルの歌姫

カエルの歌姫/如月かずさ
何だかものすごく可愛いお話だった。奈良鹿と戯れたり伏見稲荷でボケる主人公からして可愛い。というか愛しい? そこまで誰にも疑いを抱かせないほど綺麗な歌声って、リアルで存在するならいっぺん聴いてみたい。展開じたいは割と素直というか、そんなにひねったところはないんだけど、ありがちと思わされるような陳腐さはなくて好印象(ややオタクっぽさはあるけど)。扱うテーマ的にも、クセがないからこその読みやすさでよかったと思う。文章もきれいだし。ほんのり甘酸っぱいラストも楽しかった。作者のほかの作品も読んでみたい。