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羽州ものがたり (カドカワ銀のさじシリーズ)

羽州ものがたり (カドカワ銀のさじシリーズ)

羽州ものがたり/菅野雪虫著、遠田志帆絵
平安時代羽州、今の秋田あたりを舞台にした歴史もの。羽州で生まれ育った少女ムメ、野生の獣のようなカラス、都から来た春名丸が時代の流れのなかでどう生きていったのかを瑞々しい筆致で描く。面白かった。続編があったらもっと甘酸っぱい展開になりそうだけど、今のムメたちは生きることに必死で色恋どころじゃなく、そこが却って清々しく感じられてよかった。このころの世界もシビアだけど、現代もあまり変わらないよな……。