バジャーズ・エンドの奇妙な死体/ケイト・キングスバリー作、務台夏子訳<ペニーフット・ホテル>シリーズ第2弾。今から百年は前のイギリスという、舞台の時代がかった感じがとても好き。やれ身分だの階級だの、ケーキだのパイだの、葉巻だのビールだの、そういう日常の些末な事がいちいち楽しいのだ、ぶっちゃけ事件の謎解きよりも。でも事件が起こらないのは
マスタードぬきのサンドイッチみたいなもんで、どうも物足りないんだよねぇ。やはりハムは厚切り、
マスタードはたっぷりでないと。女主人セシリーと支配人
バクスターの関係も奥ゆかしいが、今回はメイドのガーティとミセス・チャッブのやりとりが愉快だった。ふつーに考えればミセス・
パルマンティエは男で、傷心のガーティとくっついたりするんだろうと思ってたらぜんぜん違ったわ、あはは(^^;。