読了本

現代ミステリー短編集 (6) 恋人とその弟

恋人とその弟／仁木悦子
岩崎書店の「現代ミステリー短編集」全１０巻は小学校高学年向けのシリーズだけど、いいラインナップだねえ。全巻読みたくなる。仁木悦子の巻では小学生が主人公の短編４つを収録していて、いずれも読み応えがあった。仁木さんのミステリは、突飛なことは起こらなくても「そんな手があったか」と驚かされるような展開になる（かといって無理やりなこじつけ感はない）から、短編でも満足感がある。日常の謎系やコージーに近い雰囲気も持っている。「あの人はいずこの空に」「銅の魚」がとくに面白かった。