読了本

聖夜 ― School and Music

聖夜 ― School and Music

聖夜 School and Music/佐藤多佳子
牧師の父と元ピアニストの母を持つ少年はオルガンを弾く。音楽と神と母に対する葛藤を抱えながら……。短編集の中のひとつが中編になってしまったので2冊に分けて出すことにしたらしい。姉妹編が第二音楽室―School and Musicになるのかな? もとは短編だったというだけあって、突っ込んで描けそうなところも割とサラッと流されてて、ちょっと食い足りない感じもするけど……まあ、これはこれで。あんまりドロドロしてても『船に乗れ!』の二番煎じのように感じてしまいそうだし(鳴海は屈折しているとはいえ津島ほどイヤミではない)。無断外泊後、もう少しドラマが発展してもよかったのではないかと思った。あと母の手紙は読んで欲しかった……気になるじゃないか!