読了本

小暮写眞館 (書き下ろし100冊)

小暮写眞館 (書き下ろし100冊)

小暮写真館/宮部みゆき
ぶーあーつーいー、読んでも読んでも終わらないー。ちょっと言い回しがくどかったりするのを削ればもっと薄くできるんじゃないの……と第1章のあたりでは否定的だったのだ。でもコゲパンの章はすごく面白くて、ゴプラの章はもっと面白くて。そうこうするうちに「心霊写真バスター」という定型が崩れてきた、というか発展していって、まさかの人物に狙いが絞られてくじゃないですか! いやーもう、やっぱり読ませるねえ。宮部作品は毒気をこのくらいにとどめておいてくれると厚さに関係なくとても読みやすくて面白い。テツっ気もよかった。表紙カバーの意味が最後にわかるだなんてニクい演出だ。願わくば英一にちゃんと“春”が来るところまで読みたかったなぁ。追っかけないの? ファイルを順繰りに巡っていけばいつか出会えるかもしれないよ? それともこのまま思い出にしちゃうのかなぁ……? 花ちゃん大学生編をぜひ読みたい。