読了本

背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)

背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)

背表紙は歌う/大崎梢
出版社の営業くんががんばる日常の謎もの、シリーズ第2弾。いやーこれ面白いなあ。どの回もハラハラさせられたが、とくに「新刊ナイト」と「君とぼくの待機会」が忘れがたい。登場する作品が架空のものなのにも関わらず、ものすごく面白そうなのもたまらん。読みたい!読ませろー!とわめきたくなる。あとこのシリーズは書き手/売り手/読み手のバランスが偏ってないだけでなく、そのどれをも大切に扱っているところがいいと思う。なぞなぞと出題者には思わずにやり。

なぎなた (倉知淳作品集)

なぎなた (倉知淳作品集)

なぎなた 倉知淳作品集/倉知淳
蔵出し短編集。ネコ度が割と高め。ていうか“ねこちやん”。何このじわじわくる字面(笑)。 本編でも「眠り猫、眠れ」と「猫と死の街」がかなり印象に残った。語り手の猫に対する思いの描写に味があってよかった。ミステリとして綺麗に落ちているなあと思ったのは「闇ニ笑フ」だけど、これってあちこちでよく使われる手なので、また?とちょっとだけ思ってしまった……。