小江戸川越マラソン

冬空や つはものどもが 夢のあと。

〈上から完走証明書、FOODeXこだわりしお飴、『金哲彦のマラソンレース必勝法42』、参加賞のボトルホルダー。〉


先週日曜、参加してきました第一回「小江戸川越マラソン」。楽しかった! ハーフまでだし、つくばなどの大きな大会とぶつかってるし、人集まるかな……? と少々心配してたのだけど、フタを開けてみれば1万人を超える参加者があったそうな。15000番題のゼッケンを見たが数字のままの参加人数だったのかな? とにかく一体どこから集まってきたのかと驚くほど、会場となった川越水上公園はランナーに埋め尽くされてた。やや寂しげな前日受付の雰囲気とは様変わりして、物販や軽食のテントが賑やか。太麺焼きそばの出店はずーっと行列してたなあ。ソースの匂いが罪作り。

レース初参加の私はいろいろ心配なので下見がてら前日受付にも来た。3km弱だしと駅から会場まで歩いたら迷って(地図に従ったつもりが思いっきり逆方向に……)人懐っこいヤギに出会ったのもいい思い出。当日は無料バスがピストン輸送してくれたので楽だった。朝7時まえには川越駅に着いたが、バス待ちは長蛇の列! コミケか!みたいな。5分で着きまーすとスタッフが言っていたので座席の埋まったバスに乗せてもらった。早朝はさすがに寒い、それなら立っていくほうがマシだもん。

早めに来たのは数に限りのあるロッカーが塞がってしまう心配をしたから。でも女性に限っては杞憂だったみたい。川越水上公園プールの更衣室をそのまま利用するのだけど、女性ランナーは男性に比べればまだまだ全然少ない。今回1:4くらいか?(適当) 女子ロッカーの空きは余裕だった、というか柵で遮られた半分から向こうは使われてなかったほど。トイレ待ち行列はさすがに凄かった。ただし朝早いうち、7時半くらいならさほど並ばず。8時にはもうどこも20人待ちくらい、スタート直前まで列は絶えず。仮設トイレなしではちょっと足りなかったかも?

開会式だの谷川真理さんトークだのを見てるうちにいつの間にかスタート15分前。あわててゲート前に並ぶ。女子は優遇されてて、割と前のほうに女子レーンが設けてあった。まあ私はタイムが遅いし、目標は「制限時間内の完走」だから前のほうに並ぶ必要もないんだけど。それにしても可愛いウェアの女性ランナーが多いなぁ。男子に交じらないで済み、圧迫感がなかったのはよかった。それでもすし詰め状態で号砲を待っていたら緊張で脳貧血起こしかけた。9時になるとすぐ列が進みだして2分ほどでゲート通過。ここから2kmばかりは周囲につられてハイペースで走ってしまった。

あっというまに蔵造りの町並みに入る。川越市役所あたりで出てた山車の牛若丸とお囃子には気分が盛り上がったな〜。思わず人形に手を振っちゃった。折り返しの鯨井あたりでは太鼓や吹奏楽が応援してくれた。中学生たちとの連続ハイタッチでパワーチャージ! 沿道にお住まいのお年寄りやお子さんが声援を送ってくれると、ほんとに気力がしゃきっと復活する。だから、だいたいは道の真ん中を走ってて(路面が平らで走りやすい)、疲れてくると沿道側に寄って元気をもらったりしてた。しかし車道を堂々と走るのは気持ちいいなあ! 川越市民のみなさん協力ありがとう。

コースはほとんど平らだったが、たまにアップダウンがあって、とくに終盤の月吉陸橋(線路越え)はしんどかった。でも上り坂はけっこう好き。エリック・ワイナイナの本で見た“綱をつかんでのぼっていくような気持ち”でぐいぐい走った。むしろ下り坂が苦手。ひざ裏とかが痛くなりやすいので慎重に、小刻みなピッチで前傾ぎみに走った。あと疲れてくるとフォームがくずれやすいので、心の師である金哲彦さんとあめのもりようこ先生の指導どおり「肩甲骨、骨盤、丹田!」とつぶやきながら腰高で走るよう気を付けた。おかげで故障は出なかったものの、シューズの縫い目が当たる土踏まずの横あたりにマメを作ってしまった。こんなところにできると思わないからワセリンも塗ってなかったorz。

暑さにはホント参った! いい天気で風もなく、そんなに寒くはないだろうと手袋やウインドブレーカーなどは置いてきたけど、半袖で出ればよかった〜とスタート500mの時点で後悔。11月の好天をナメてました。長袖ジャケットにゼッケンつけてたから脱ぐに脱げず、給水ポイントが待ち遠しくてたまらなかった。もらった水は半分飲んで半分首筋にかけて、それでも一瞬涼しくなるだけで。半袖で走れたらもっとペースが上げられたのになぁ。あと、今回は給食なかったけど、善意の人がアメとか黒砂糖とかカットバナナとか配ってくれてて、私もバナナをもらいました。すごくありがたかった。

仮装ランナーも結構いた。コースが市街地中心で、田園地帯でも近隣住民の見物がとぎれないので、面白コスプレイヤーは名指しで声援を送ってもらえる。13kmくらいから私の後ろにずっと鬼太郎がいて、子どもたちにも大人気。「キタローがんばれー!」と声かけられまくってるのに超じぇらしー(笑)。16kmあたりから背後にいたのはスーパーマンで、この人はラスト1kmでゆうゆうと抜いていった……。パイレーツ・オブ・カリビアンジャック・スパロウには「衣装もカツラもスゲー!」と感心したし、ミツバチさんはプリッとしたお尻が可愛くてつい触りそうに(この人も速かったので痴女にならずにすんだ)。キティちゃんの帽子をかぶってる女性もいたなあ。

お笑い系Tシャツも「カレーは飲み物」「ハンバーガーをナメているすべての人たちへ」とか色々あった。幼児の乗った乳母車を押してるお父さんは「父の背中を見て育て」だったかな? この人は4kmファンランの部に出てたのだろうか。フォームの綺麗な美ジョガーがいたらペースメーカーがわりに付いて行ったりしてたんだけど、エメラルド色の地に花火の模様のランドレスを着てたランナーさんは素敵だった……でも5分と食いついていられなかった。みんな速えええ。懐かしの聖子ちゃん走りみたいなフォームの人でも私より速くて、どう走るのがいいと一概には言えないもんだなぁと思ったり。

ラスト1kmの直線でやっとゴールゲートが見えてきた。が、ぜんぜん近づいてこない……足が重い……。でもあともう5、6分で終わっちゃうんだなぁと思ったら急に元気が出てきて、ちょっとスパートかけてみた。ここらで歩いてしまってる人も多くて、いままで抜かれるばかりだったのがかなりの人数を抜いた。結果は、133分でゴール。1km平均6分20秒のペースだった。すごい! 一般的には遅いんだけど、わたし的には自己ベストを大幅更新だよ! 直前まで7分20秒がやっとだったので(先月の入院も響いてたし)1分もタイムを縮められたのは素直にうれしかった。やっぱりほかのランナーたちと競り合うと速くなるねぇ。

というわけで、走るのがつらいというより暑さがしんどいレースだったものの、めちゃめちゃ楽しかった。来年も開催されるならまた参加したいな。国道254号や16号を止めるのは難しいから、目玉の蔵造りの町並みをからめるならどうしても折り返しの多いハーフコースしか設定できないんだろう……と想像されるのだけど、ぜひ国道をまたぐ立体交差でも作ってもらって、伊佐沼〜川越運動公園方面などにルートを展開できるようにして、いつか川越でフルマラソンも開催してほしい。私はまだフルを走る自信はないけど、それまでにはトレーニングを積んで走れるようになっているから!