読了本

芝浜謎噺―神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)

芝浜謎噺／愛川晶
「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ２作目。ん〜、やっぱこのシリーズはイイ！　落語は多少、筋が通らなくても荒唐無稽なところがあっても軽く流して楽しむものだが、作者はそこをあえて深くつっこみ、読者をハラハラさせる。いったいどうやって答を出すのだろう？と固唾を呑んで見守っていると、予想外の方向からオチをつけてみせ、しかもそれがすごくハマっていて面白いのだ。ラスト、「試し酒」のサゲのもじりがあまりにも見事で思わず拍手喝采したくなってしまった。寄席にも行ってみたくなるねぇ。