読了本

想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)

想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)

想い雲 みをつくし料理帖/高田郁
シリーズ第3弾。今回も料理シーンが大盛り上がりだった。鱧しかり、菊花雪しかり。「まだやってんだろ、だったら暖簾を出しやがれ」には思わず笑ったし、助っ人に来た又次とアイデア出し合うくだりにもわくわくした。若旦那と小松原のことも一歩前進で、すでに続きが待ち遠しいんだがどーしてくれるのか。それにしても戯作者と版元のコンビはいい味出してるわ。清右衛門、自分が待たずに食べたいからって「今一度、食当たりを出せば客も減るのに」は酷い(笑)。何たる毒舌、というかツンデレ。「今年になって書かれた、あの安房の国の」という台詞からすると今は文化11年(1814年)かな。馬琴48歳、生姜フェチな公方さまは家斉か。wikiにも「生姜を好み、1年中食べていた。」って書いてあった(^^;。種市のイメージは故・江戸家猫八(三代目)だったんだけど、もしかして田中邦衛なのか? こいつぁいけねぇよぅ、お澪坊! それはともかく、ドラマ化するといいと思うな。もうかなり実写で情景が浮かぶもの。コミック版の絵柄でも脳内再生されるけど、料理はやっぱりカラーで観たい。
戯作者の先生に興味がわいた方にはこちらもおすすめ。
馬琴の嫁 (講談社文庫)

馬琴の嫁 (講談社文庫)