2009-07-29 読了本 小川洋子の偏愛短篇箱作者: 小川洋子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/03/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (30件) を見るアンソロジー。面白かった。途中寝そうになったけど。1編ずつに解説ふうのエッセイがついていて、これらの短編を小川さんはよほど好きなのだなあと思わせた。彼女が偏愛するのもうなずけるような、といって微妙に彼女の作風とは異なった16編は気持ち悪いのもあり怖いのもあり、どれも独特の読後感を残すくせもの揃い。内田百けん「件」のそらおそろしいユーモアと田辺聖子「雪の降るまで」のはんなりしたエロティシズムが印象に残っている。以和子さんも件に似たおおらかな得体の知れなさがあってそらおそろしい。