読了本

図書館の女王を捜して

図書館の女王を捜して

本と霊と犬が織り成す不思議な物語。面白かった。表紙はかなりリリカルな雰囲気だが中身はそうでもなく、むしろ淡々としたユーモアに満ちている感じ。主人公は事故で妻を亡くしてやる気を失いぷらぷらと便利屋をやって暮らしてるのだが、こいつホントにマゾだな〜、奥さんサドだな〜、と思わず笑ってしまった箇所がいくつか。が、作者は読者を笑わせるつもりで書いてるわけじゃないみたい。私はほとんど最後のほうまでこれが純文学だと気付かなかった。小説よりも奇妙な事実が綴られるあとがきがえらく重くて驚いた。