読了本

金印偽造事件?「漢委奴國王」のまぼろし

金印偽造事件?「漢委奴國王」のまぼろし

ちょっと前の本だけど図書館で目に付いたので。ええっ「漢委奴国王」ってニセモノなの? 考古学界ではあれも偽物、これも贋物でもう何を信じてよいやら。でも本当にクロ認定されたわけではなく、この本で述べてることは仮説のひとつに過ぎないようだ。ただ動機があるから犯人という流れには少々違和感が残った。亀井南冥が豪放磊落な人柄というならこんな策謀に乗るかなとも思うし。才蔵あたりに踊らされたんならともかく。でもそれも証拠がないんだよねぇ、限りなく怪しくても。
実物を放射性炭素年代測定法とかで調べたりできないのかなあ。ヘタに国宝認定されてるともう誰も手が出せないのだろうか。先日テレビで阿修羅像の再現方法を探る番組を見たが、端っこをちょっと削って材質を調べるなんてことはまず無理なんで四苦八苦してたっけ。そのときは偶然ほかの同時代の仏像から剥がれ落ちた木片があったおかげで材料を分析できたんだけどね。金印にはそういうのないもんな。