読了本

禁書売り―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)

禁書売り―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)

北前船始末―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)

北前船始末―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)

ドラマ版(NHK土曜時代劇『浪花の華 〜緒方洪庵事件帳〜』)がよかったので原作も読んでみたらしみじみ面白かった。ドラマ版はかなり原作に忠実に作ってあったのだね。章の見せ場とか増えてたけど。原作の左近はまんま栗山千秋の左近だ。
若き蘭学生・緒方章という史実と、大坂を守る闇の一族・在天別流というフィクションがうまく絡み合って、男装の美しい娘・左近との淡い恋模様をひきたてている。これがもう胸キュンものなんですよ。最初は章のことなど歯牙にもかけてなかった左近の態度が徐々に軟化してくるのが超楽しい。まあ確かに出会った当時の章は優柔不断な甘ちゃんの田舎侍としか思えなかったよね。章は最後まであまり変わってないけど、こういう男もいるんだなと左近の世界が広がった、みたいな感じなのかな。
続編があるといいのに。そしたら二人の仲ももう少し進展する……のか? 大坂に戻って適塾をひらく9年後にはもう左近が別の男に嫁いでたりしたら泣くよ私は。たとえ相手が若狭でも。ネットの噂によれば左近の兄で在天別流の頭・上総が活躍する外伝的な物語もあるようなので読んでみたい。「おれが許すまで」のくだりはかっこよかったよ兄ちゃん!

ちゃとらとはちわれ〈2〉

ちゃとらとはちわれ〈2〉

面白かった。しかしブログの記事は毎回読んでるはずなのにぜんぶ新作に見えるのは何故。トリ頭だなあ私……まあ何度も楽しめるのだからいいのだと思っておこう。あー、やっぱぽーちゃん好きだわ。存在じたいがマンガみたい。ムギ師匠の悪い顔にはついつい笑ってしまう。でもこういうキャラを猫に与えて、数ある写真のなかから漫画に仕立てあげる飼い主さんの腕がすごいんだよねホントは。