読了本

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

互恵関係を解消した小鳩くんと小佐内さんは小市民たるべくそれぞれ相手をみつけて交際をはじめる。そんな中、木良市内では小規模ながら連続放火事件が起こっていた……。淡々と話が流れていくようで、ちゃくちゃくと仕込みは進んでいるんだろうな。これは嵐の前の静けさなんだよな? 小鳩視点パートと新キャラ瓜野視点パートが交互に出てくるあたりが気になる。小佐内さんは何かたくらんでいるのかいないのか。それにしても最近の高校生の男女交際がこんなに清くていいのか? って別にいちゃいちゃして欲しいわけじゃないが、小佐内さんと小鳩くんが別行動なのはやっぱ寂しい。下巻でこの憂鬱は吹っ飛ばされるのか?

胡蝶の失くし物―僕僕先生

胡蝶の失くし物―僕僕先生

シリーズ第3弾。奥行きのある新キャラ劉欣の投入でますます面白く。主人公なはずの王弁も潜在能力は高いらしいんだが作中いち魅力に乏しいキャラだもんで、ヤツが拗ねるたびイラッとくるんだよなあ。僕僕がからかって遊ぶから救われてるけど。薄妃のほうがヒロインらしい存在感があるし、それならヒーローは僕僕だし。蚕嬢もかわいいし吉良も実はすごいし……。だけどそれら異能のものたちをひとところにまとめる扇の要になってるのが何故か王弁なんだよねぇ。ほんと不思議。僕僕を狙うものが包囲網を狭めてきたり、暗殺集団胡蝶の影がちらついたりと展開はやけにきな臭くなってきた。物語は大きく動きそうだ。