読了本

鉄道愛 日本篇

鉄道をテーマにした文学傑作選。「坊っちゃん」はなぜ市電の技術者になったか (新潮文庫)が面白かったのでこちらも読んでみた。田山花袋「少女病」の全文が読めたけどもう驚きはないなあ……それより中野重治「停車場」には、ええっ何よこのオチ、男はいったいどなたでいらっしゃるの！？　とあたふたしてしまった。内田百けん「時は變改す」には腹をかかえて笑った（旧字旧かなだけど読みやすい）。名誉駅長の仕事をほっぽらかして列車に乗ってっちゃった、という逸話は耳にしたことがあったけどこれがそうか。部下を粛清しちゃだめだよ先生！　酉年なので青春１８きっぷを使って鳥めし弁当巡りの旅に出た編者のエッセイも楽しかった。さあ次は『鉄道諸国物語』だ！

「坊っちゃん」はなぜ市電の技術者になったか (新潮文庫)