読了本

のぼうの城

のぼうの城

いやー面白かった。のぼう様かわいいな! 戦国時代、現在のさきたま古墳群に程近い場所にあった忍城。その領主筋である成田長親は百姓たちから面と向かって「(でく)のぼう様」と呼ばれてもヘラヘラしてるような奴。そんな男が総大将となり、秀吉の命をうけた若き日の石田三成を迎え撃つ……! 攻防戦の様子が熱くて燃えた。みんなカッコえかった……。さすが板東武者の末裔と思わせる清々しいもののふっぷりに震えが来た。ラブコメ色もちょっとあったり、オノ・ナツメの表紙とあいまって新鮮な感じのする時代もの。次回作もすごく楽しみ。
追記。あんまり面白かったので再読してしまった。藤田和日郎で脳内コミック化しながら。うーん合うなー、のぼうも丹羽も和泉も靭負も甲斐姫も! 藤田さんはかつて「からくりの君」という時代ものを描いたことがあるんだけど、「のぼうの城」もどこか少年漫画っぽい香りがする。熱血なノリと軽快なテンポ、デフォルメのきいた魅力的なキャラ造形。サンデーは無理でも、どこか青年誌でマンガ化してくれないかな。とか思ってたら映画化企画がすすんでるらしい。水攻めシーンを撮るのは大変そうだね。