読了本

『好きになるひと 高橋しん初期短編集完全版』高橋しん小学館ビッグスピリッツコミックススペシャル、2000)。
初期作品をコミックスに収録するのに1冊ぶん丸ごと描き直すというのは珍しい。高橋しんの描くラブストーリーはちょっと甘酸っぱすぎて私は苦手なのだけど、ラブ要素のない「世界で一番近い島」は面白い話だった。ジョギングが趣味な美人OLの愉快な夏休み。犬に吠えられたり夕立に降られたりしながらも、とても楽しそうで気持ちよさそうで。思わずシューズとウェアを揃えて走りに行きたくなる。
『ほとんど以上絶対未満』桑田乃梨子白泉社花とゆめコミックス、1996)。
もとは確かに男だったのに、どんな化学変化の妙のおかげか女になってしまった少年とその親友がくりひろげるラブコメ。何かものすごく気になるところで終わってるのだが。ルリカドたちはいったいどこへ行くんだ! くわ太さんは答えを持っているのか? 心が秀で体がくまであることが揺るがない以上、性転換手術しか道はないのでは……。残り半分以上のページは“ぴんぽん5”で、これは文庫に収録ずみ。