復活の木

粉粧楼。
チャイナ系のバラ。冬にホームセンターで買った大苗だがネコブセンチュウにやられていた。落ち込みつつも患部を取り除こうとがんばるが、根元のほうまでたくさんコブがついていてきりがない。ついにキレて全体的に根を5センチくらいまで刈り込むという荒療治に出る。さらに枝も10センチくらいまで刈り込む。根が短いのだから枝もというわけである。
しょぼいタワシのようになってしまった苗に呆然となりながらも、捨ててしまうほど非情にはなれず古い駄温鉢に植えてやり水だけは与え続けていた。枯れてもしょうがないとほぼ諦めていたにもかかわらず、いまは元気に芽吹いて青々とした葉を繁らせている。センチュウ除けのおまじないにドングリをひとつ埋めてやった。

ニオイザクラ。
年末に商店街の夜店で買う。とてもいい香りのするピンクの花が房になって咲いている。寒風に当てないよう日当たりのいい窓辺に置いといてね、とおばちゃんに言われたので職場に持っていった。日当たりはともかく年中あたたかいので。すると翌日から花が茶色く縮れはじめ、つぼみはすべて落ちた。環境の激変と乾燥のせいだと気づいてもあとのまつり。
葉も痛んでしまったので家に持ち帰った。やはり捨てることはできなかったが、自分の失敗を目の当たりにしたくなくて北側の軒下(ゴミバケツの後ろ)に追いやった。気がとがめつつも冬じゅう放置していた。春になってもう片付けてしまおうと鉢を取り出したら、なんと枯れた古葉の下から新芽がたくさん出てきていたのだ。戸外での冬越しに耐え抜くとは。望外の喜びである。

そうそう、村田晴夫「つるバラの庭 入門編・応用編」の復刊も決まったとのことだ。めでたい。 復刊ドットコムさんありがとう。