読了本

フォークロアの鍵

フォークロアの鍵

フォークロアの鍵/川瀬七緒
ノンシリーズ長編。民族学、オカルト、一筋縄ではいかない老人、エキセントリックな女、センシティブな少年……といつものとおりなネタがどちらに転んでいくのか、追いかけていくのが楽しかった。重めな素材の割に文章は軽くて読みやすい。そしていつものとおり、残り数十ページにクライマックスを持ってくる川瀬さん(笑)。そこに繋がるのか〜。介護の現実に関してはあまり踏み込まず、コミカルに描きつつもささいな問題提起をしている印象。敵役・横文字大好き松山先生も最後には行動学の1サンプルになっちゃったしね。