読了本
- 作者: 高田大介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/08/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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伏線を拾いながらの再読はめちゃめちゃ面白かった。初読のときは筋を追うのに忙しくて流し気味だった文章もじっくり味わった。高い塔のマツリカはちょっと京極堂の女版みたいなところがあるけれど、もっと繊細で柔らかくて、言わんとするところは意外と素直で含蓄深く、胸に沁みる。沁みるといえば一の谷に戻ってきてイラムのスープを飲むくだり、ほんとに苦難に満ちた旅だったなぁと一緒に感慨にひたってしまった。しかし先代はキリヒトの師なのか父なのかってところもあんまりはっきりしてないし、ミツクビも取り逃しているし、やっぱりこれまだまだ続きがあるよね? 近々出るという次作は世界観は同じでも時代や舞台は変わるのかなと思っていたが、結構あのすぐ後から始まったりするのかな? だったら嬉しいんだけど……。先代がキリヒトと再会したら、図書館の薫陶をうけた弟子の成長ぶりに驚くんじゃないかなあ、とかいろいろ妄想。妄想ばかりするのに耐えられなくなる前に続きが出るといい。ところで彼らが買い食いしてた揚げたての春巻きがうまそうすぎて、ずーっと頭のすみっこから離れてくれない。中華風じゃなくて、中近東風の料理なのかなあアレは。