2008-11-18 読了本 妃は船を沈める作者: 有栖川有栖出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/07/18メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 41回この商品を含むブログ (89件) を見る火村ものの長編。事件と直接の関係はないが名作「猿の手」の解釈をめぐって火村とアリスと臨時ゲストの小夜子が議論するくだりが面白かった。事件の解決においてはいつもながら思わず笑ってしまうほどアリスに活躍の余地はなし。好みのタイプらしい高柳コマチ刑事もどちらかといえば火村におぼしめしがあるようだし。あまり女性を感じさせないキャラだけれど、火村の内面にずかずかとではなく控えめかつ率直に踏み込んでいこうとするあたりがいいなあと思う。ずっと見守ってきたアリスの立場がなくなってしまうが……。